京阪とは縁遠く、なかなか乗る機会がない。
北を走る阪急と東海道線、南を走る片町線、その間の空白地帯をカバーするように走る、ちょっと変わった路線。そんなイメージ。
そんな京阪に「プレミアムカー」が登場したのは昨夏のこと。思い返せば、これを皮切りに、東京の私鉄各社もこぞって“ライナー系”の列車を走らせるようになった。西武のS-TRAIN、京王の京王ライナー、東急のQSEATなどがそうだ。
ふつう、こうしたサービスは首都圏で火が起きて全国へと波及していくものだと思っていたが、今回は関西発のサービスが東京に逆輸入されるようなことになったので、個人的には非常に興味深い。
これも1つの“働き方改革”なのだろうと思う。働き方が変わるということは、人々の暮らしぶりが変化しているということだ。情報があふれるにつれて多様化してきた価値観を、やさしく受け止める社会になってほしいと思うし、構成員のひとりとしてその実現に努めていきたいと思った。
京橋~三条の追加料金は500円。
運賃の410円より高いけれど、“いいもの感”の漂う良い列車だった。