学生時代最後の年に、四国八十八ヶ所巡礼をやった。スーパーカブで。
完全に「水曜どうでしょう」の影響なのだけれど、あれは決して興味本位でやるべきものではない。今までの短い人生の中で後悔というものを見に覚えたのは、あの時が初めてだったように思う。
最近はタクシーや観光バスでもお遍路ができるようになった。スーパーカブ50が言うのもなんだけれど、それはちょっと違うんじゃねえかと思う。
結願(けちがん)から1年以上を経たが、相変わらず煩悩と欲望は尽きない。
生きることは苦しみであると説く仏教。
88の寺を廻り終えてもなお、社会人として立ち振る舞うのは苦行である。