なんとも壮大で縁起のよさそうな、いかにも日本っぽいネーミングである。ラベルには北斎の『富嶽三十六景神奈川沖浪裏』が描かれており、最近何かと話題になる世界一のスパコンも連想される。原料の麦芽・ホップ・米は100%国産。イオングループ限定販売というところにも日本らしさを感じるが、その“らしさ”は先の“らしさ”とは種類が異なる。あらゆる方面からJAPANESEなビールであることに間違いは無さそうである。私が外国人旅行者ならば真っ先に飛びつきたくなる出で立ち。ちなみにこの商品、名前からは想像できないメイド・イン・名古屋工場である。
○期待
・上面発酵を経たエール系のビールに特徴的な、華やかな味わい
・その華やかさと日本的な凛との調和
・後味(去り際)のクリアさ
○実際
・これといった特長が見当たらない
・美味いのか不味いのかわからない、捉えどころの無い味わい
アサヒビールが出してきたプレミアムエールとの触れ込みにワクワクしながら挑んだのだが、今ひとつピンとこない味わいだった。「美味しくない」と言い切るほどではないけれど、捉えどころが無い。どんな価値を提供したかったのかわからない、国産100%を達成することで力尽きてしまった、そんな印象を受けてしまった。
このシリーズは毎年期間限定で発売されているようなので、来年に期待したいと思うが、きっと今日を思い出して買うことは無いだろう。