若手おいさんの日記

よく食べ、よく飲み、マイペースで生きましょう。

200801_京都丹後鉄道①

ついに近畿地方も梅雨明けとなった。この宣言をどれだけ待ちわびたことか知れない。

今朝は久しぶりに朝焼けを見た。まだ暗い西の空にも雲はほとんど見当たらない。広い青空の予感に胸が躍る思いである。

ということで、今日は少し遠くへ足を伸ばすことにした。始発電車に乗り込み、ローカルを乗り継いで3時間ほどかけてやって来たのは、京都丹後鉄道である。

かつては北近畿タンゴ鉄道を名乗っていたが、沿線人口の減少やモータリゼーションの進展といった環境の変化に伴い経営が苦しくなったため、いわゆる“上下分離”方式をとることになった。線路・電車線・駅といった鉄道施設(下)は引き続き北近畿タンゴ鉄道株式会社が管理し、列車運行(上)はWILLER TRAINS株式会社が担うことになった。

WILLERといえばピンクと白の高速バスであり、異業種の参入ということで各メディアでも取り上げられたのは記憶に新しい。

そんなWILLERの運営する京都丹後鉄道であるが、他のローカル私鉄と大きく違うのは、なんと言ってもやはり、ITに関するノウハウを豊富に蓄えている点だと思う。この点は高速バス事業で培ってきた同社の大きな強みだ。

観光客向けの企画乗車券なら大体がネットで買えるし、人気の観光列車の予約もネットから行うことになっている。最近ではスマホ画面に表示させたQRコードで列車に乗ることができるようになった。

こうした技術は我々ユーザーの利便性を高めてくれるものでもあるが、事業者にとってもより効率的な事業運営が可能になり、持続可能な地方交通のあり方を具体的に示す最初のモデルになる可能性が高い。そうした意味で、京都丹後鉄道沿線のこれからは非常に楽しみである。

・・・さて、前置きはこれくらいにして本題に進もう。

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PENTAX KP + smc PENTAX-M 50mm F1.7

F5.6 1/320 ISO-100

今日の目的地は由良川橋梁である。撮影地の最寄り駅である丹後由良駅で列車を降りた。改札口までの跨線橋を渡っていると、乗ってきた網野行きの列車がちょうど発車したところ。「こういう夏を待っていたんだ」と言いたくなる鮮やかな景色が広がっていた。

改札を抜けて駅舎を出ると、目の前には背丈の低い並木道が続いていた。その並木道に差し掛かるよりも前、右手に伸びる用水路沿いの細い道へと入っていく。この近辺に広がる風景は本当に自然豊かなもので、青々と逞しく成長した無数の稲を抱える田んぼが広がり、撮影地まで徒歩10分ほどの間だけでも、バッタ、カナヘビ、サギ、ハグロトンボ、モグラなど様々な生き物を見た。梅雨明けを待っていたのは人間だけではないようである。

 

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F5.6 1/400 ISO-100

由良川橋梁の袂に到着。由良川はここで日本海になる。釣りを楽しむ人々の姿が多く見受けられた。ここ一帯の自然豊かさは先ほど自身の目でも確認したところなので、さぞ美味い魚が釣れるのであろう。

穏やかな夏の日本海の水平線と空の青。そこを真っ青なKTR700形が行く。ドーン・デザインな列車もオシャレで素敵だけれど、北近畿タンゴ鉄道カラーの鮮やかな列車も好きである。

―つづく