この土日は雨の予報が出ていた。確かに昨夜は一時的に暴風雨となったが、それを除けば基本的には良い天気だった。今日も午前中から良く晴れていて、昨日の雨が湿気さえも流し切ったせいか、さわやかな陽気で秋の気配さえ感じられた。
暑くなるようなら家で大人しくしておこうと思っていたが、午前中にこなした買い物の折に先の陽気に触れたことで外行きの気持ちが感化され、遅く摂った昼食の後にホットコーヒーを飲み、一息ついてから出かけてみることにした。この時すでに午後2時半を回ったところだった。
夏らしい風景を求めて須磨あたりの海岸線も良いかと思ったが、明石海峡大橋のライブカメラを見ると厚く長い雲を認めたため、西行きはまた今度にした。その後ちょっと考えると、今日の「海が見たい」という気持ちは、夏っぽい青色が見たいという気持ちであることがわかったので、それが見られる風景を求めて、近江鉄道・八日市線に繰り出してみることにした。
近江八幡駅で借りたレンタサイクルを10分ほど漕ぐと、良い塩梅の景色を見つけた。
やって来たのは、今月1日に営業運転を開始したばかりの300形。小さくてわからないが、デビュー記念のヘッドマークが取り付けられている。種車は西武3000系で、私も国分寺線でお世話になった車両。まさか遠く離れた湖国の地でこうして再会を果たすことになるとは思わなかった。旧友再会フォーエバーヤング。
続いて100形。こちらは前からいる車両で、種車は同じく西武の新101系や301系である。顔つきや窓割りなどの細かい部分に違いは見られるものの、パッと見ただけでは300形と同じである。
この後、西の空に横長の雲が現れて太陽を隠してしまった。切り上げることも考えたが、もう少し粘れば沈みかけの夕陽が良い色を投げかけてくれそうだったので、30分後にやって来る次の上下列車まで待ってみることにした。
―つづく