若手おいさんの日記

思い思いに、写真を添えて。

210419_大津京を行く金沢工臨

f:id:oitanshi:20210419183449j:plain

PENTAX KP + smc PENTAX-A ZOOM 70-210mm F4

F8.0 1/400 ISO-100

 平日休みでもないとお目にかかれない列車がある。工臨はその1つで、レールやバラストなど、主に鉄道の道床に関わる部材を運ぶために設定され、鉄道ファン、特に写真を趣味とする者からは高い人気を得ている。なぜならば、チキやホキと呼ばれる国鉄時代から活躍する特殊で珍しい貨車を、同じく国鉄型の機関車が引っ張って走るからだ。

 しかしながら、人口減少に伴う合理化の波は鉄道事業のメンテナンスにも及んでいる。JR東海は他の旅客会社に先駆けてレール輸送専用の気動車(キヤ97系)を開発・導入し、その後同タイプの車両がE195系と名前を変えてJR東日本にも納入された。さらにJR東日本は、バラスト輸送用にGV-E197系を、電気機関車の後継としてE493系を導入し始めた。

 これは単なる車両の老朽取替ではない。機関車を気動車と電車で代替することによって、機関車の運転免許を持たない乗務員でも操縦することを可能にし、機関車の運転免許を乗務員に取得させるための労力やコストが浮かせる。加えて、車両の部品が旅客用の気動車や電車と共通化されるので、車両メンテナンスも効率化することができる。多くの有形固定資産を持つ鉄道事業者にとって、固定費を下げることは非常に大切なことなのだ。

 こうした動きはやがて他の旅客会社にも波及していくものと思われ、無骨な機関車が資材を運ぶ姿が見られるのも、それほど長くはないのかもしれない。

 で、今日はレガシースタイルの工臨が近所を走るという情報を聞きつけ、やって来たのが大津京である。大津市消防局の脇から伸びる急坂に自転車で挑む。道は段々と細くなり、やがてアスファルトの舗装も消え、土と砂利の混ざった山道に足を踏み入れ、雨後に生えた竹の子を尻目に息を切らしながら、やっとの思いで目的の場所に辿り着いた。

 そこから眺める景色は素晴らしいもので、大津京の街とその向こうに琵琶湖が見える。緑色の113系117系、それに「サンダーバード」などが高い頻度で行き来するのを眺めながらの待ち時間。やがてその時になると、北の方角から深い緑色をした機関車がすぅーっと走ってくるのが見えた。遠く金沢から遥々、終点の向日町まであと少し。