若手おいさんの日記

よく食べ、よく飲み、マイペースで生きましょう。

210426_滋賀県を走るドクターイエロー

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PENTAX KP + smc PENTAX-DA 35mm F2.4 AL

F5.6 1/1250 ISO-200

 昨日下りが走ったのならば、今日は上りが走る。ドクターイエローはそういうパターンで走っているようだ。

 これまでも何度か撮影したことはあるが、そのほとんどは米原駅のホームからで、過去に沿線に出かけて撮影したのはこの時だけである。もはや第2の地元になりつつある滋賀県のどこかで、のどかな風景の中を走る黄色い新幹線を撮ってみたいと以前から思っていた。雲ひとつ無い青空と運転日の重なった今日こそ、まさにそれを決行するのに相応しい。

 さて、昼過ぎの瀬田川で5087レを撮影した私は、そのまま石山から新快速に乗り込み、彦根を目指した。ドクターイエロー米原を通過するのは16時頃なので、それまでの時間を使ってロケハンをする。と言っても、事前のリサーチで大体の見当はつけていて、彦根駅から国道8号線を通って佐和山を越え、ゴルフ場の近くまで至った辺りに開けた場所があり、そこでは防音壁を避けて東海道新幹線が望めそうなことまではわかっていた。

 彦根で下車して駅前のアルプラザへ。ここの1Fにある「彦根駅前サイクルステーション」で自転車を借りることにしていた。目的地へは徒歩で向かおうかと思ったが、駅からはそこそこ距離がある上、構える場所が具体的に決まっていたわけではないので、機動力とスピードを兼ね備えた自転車が最適解だった。

 貸し出しの手続きはすぐに済んだ。ブリヂストンのマークローザに跨って彦根の街を駆ける。7段変速付きの自転車が3.5hで300円という価格設定は、納得度の高い素晴らしいものだ。

 佐和山トンネルへと続く坂道は長かったので、ギアチェンジができる自転車で本当に助かった。もし何も考えず駅リンくんに突撃していたら、徒歩を選ばなかった自分を責めていたに違いない。

 彦根駅前を出発して15分ほどすると、目的のエリアにたどり着いた。農道を行ったり来たりしながらまず全体像を把握し、気に入るアングルを探す。線路に近い場所の田んぼに水でも張られていればと思ったが、まだ少し時期が早かったようで、結局、彦根カントリークラブへと続く道の端から標準レンズで切り取ることに決めた。

 前走りの列車でイメージを膨らませる。COVID-19の影響で減便されている東海道新幹線だが、そうはいってもやはりフリークエンシーは高い。列車は次々とやって来る。その様子に、JR東海の、鉄道事業者としての使命感に由来する矜持を見る思いがした。

 間もなくドクターイエローがやって来ようかという時間になった。新幹線は瞬く間に走り去っていくので、特にこういう横アングルの場合は気が抜けない。風が出てきて肌寒さを感じ始めた頃、視界の右から明るい黄色の線が飛び込んで来た。