巷で「ドクターウエスト」と呼ばれているキヤ141系は事業用の検測車で、新幹線でいうところの「ドクターイエロー」のような位置づけの列車である。これが夕方の瀬田川を渡るとの情報を聞きつけて出かけてきた。ドラッグストアで安売りされていたマウントレーニアを優雅にチューチューやりながら、のんびりと待つ。
その形式名からもわかる通り、キヤ141系はパンタグラフを備えていない気動車である。どの路線にも進入できるというメリットがある反面、電車線に関するデータを取る機能は持っていない。それを担ってきたのは先日現役を退いた443系電車だった。
小豆色のベテラン検測車の後継が噂されて久しいが、果たしてどのような姿でお目見えするのだろうか。そんなことを考えた待ち時間であった。