若手おいさんの日記

よく食べ、よく飲み、マイペースで生きましょう。

211103_スナックカー京都線を行く

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RICOH GR III
F5.6 1/500 ISO-100

 今日は「文化の日」。私が趣味に没頭することを国が奨励する貴重な1日である。そんなありがたい日にスナックカーのチャーター便が近鉄京都線を走るというので、朝8時前に自宅を発った。

 京都からは近鉄京都線に乗り換えて新田辺まで。道中の車窓から木津川の土手に目を遣ると、スナックカーの通過まで2時間余りという段階で、既に同好の志ら10人ほどの姿を認めた。まだ朝日と呼べるほど黄色に輝く陽光に照らされる彼らの姿は神々しくさえあった。

 新田辺駅舎のファミマに立ち寄って水分を求めていると、長らく探していた「近鉄時刻表」の冊子が人目を忍ぶように鎮座しているのを発見、即購入。公私ともにペーパーレスを徹底している私だが、どういうわけか本や時刻表は紙の方が好きだ。きっと、モノ自体に愛着を持ちたいし実際に持つからだと思う。

 新田辺駅から歩くこと20分弱。近鉄京都線の撮影地としてよく知られた、木津川橋梁が望める場所までやって来た。土手で構えても良いのだが、今回は紺と橙のツートンカラーが京都線を駆け抜ける様を残したかったので、結局はこの時と同じエリアに向かって少し移動することにした。

 目的の場所にたどり着くには、夏を経て勢力を極限にまで拡げた“腰までジャングル”と呼ぶが相応しいほどの逞しい草薮を分け入らねばならなかった。屈強なツルや太く鋭利な枯れ枝のトラップが行く手を阻み、くすんだ色をした植物の群れが私の視覚を惑わし、辛うじてそれと認識できるほど朧げな獣道を見失いそうになるほどだったが、注意深く着実に歩みを進めた結果、無事に細かい砂が一面に広がる河原を踏むことができた。朝露で濡れた靴とジーンズが孤軍奮闘の壮絶さを物語っていた。

 今日は川の水量が少なく、日によっては流路となる場所にも立つことができたので、前回よりもアングルの自由度は高い。どこからどのように撮ろうかと思案を重ねていると、待ち時間はあっという間に過ぎていった。