雨模様の場所が多かった今日の近畿圏。天気予報で唯一晴れマークが輝いていた和歌山へと足を伸ばしてみることにした。天王寺まで東海道線と環状線を乗り継ぎ、そこからは特急「くろしお9号」で御坊まで。J-WESTチケットレス特急券なら指定席でも950円である。普通に買うより断然おトクなので、関西にお住まいの方に対しては、これを活用した気軽な特急利用を強くオススメしたい。
実のメインターゲットは“オーシャンアロー”こと283系で運転される「くろしお13号」だったが、こちらは太陽が雲隠れしてしまい残念な結果に終わってしまった。帰りの列車まではまだ時間があったので、紀州鉄道に寄り道することにした。
ご存じの方も多いだろうが、紀州鉄道のメイン事業は会員制リゾート事業やホテル事業であり、本社所在地は東京都千代田区という不思議な会社である。もちろん、その出自は鉄道事業なのだが、時代が下るにつれて不動産事業へとシフトしてきた結果が今である。
輸送密度が極めて低い赤字路線であるにも拘らず、高価なPC枕木がズラリと並んでいたので不思議に思っていたのだが、調べてみてその謎が解けた。膨大な額の減価償却費は本業の利益で十分吸収できる、ということなのだろう。通過トン数も少なく速度も低いから、保線作業の頻度は極めて低いに違いない。
ご覧の通り、稲穂は早くも黄色く色づき頭を垂れていた。空はまだまだ夏を主張していたものの、季節は着実に秋へと移り変わっている。