今日は久しぶりに青空を見た。しかし、こんな日に限って日中は仕事である。まぁなんだ、梅雨も明けきっていないことだし、これから爽やか猛暑な夏空が続くと思えば、今日ぐらい働いたって良いということにしよう。むしろ、トワイライトタイムだけピンポイントでカメラを持って出かける時間ができたことに感謝である。
夕焼けは良い。それに対して「美しい」と感じるのはほとんど直感と言って良い。その瞬間は何の思考や理屈も存在しない。でも考えてみたい。夕焼けに対して人が感動を覚えるのはなぜだろうか?
下校中のどこかホッした朗らかな気持ちで見た覚えのある風景を目の当たりにして、幼き頃のノスタルジーが蘇るからだろうか。それとも、その色合いがまるで炎を見るようで人間という生き物の本能として安心を覚えるからだろうか。あるいは、美しい夕焼けに明るい明日の到来を、これまた本能的に感じ取っているのだろうか。またあるいは、幼き頃から夕焼けは美しいものとしてあらゆるメディアに刷り込まれたせいだろうか。はたまた、全ての源である太陽の放つ柔らかな光に母を感じているのだろうか…謎は深まるばかりであった。
湖の中へと消えていく階段の手すり。まだその全容を目にしたことはない。もしかしたら湖底につながっているやもしれぬとのつまらぬ妄想を通じて童心に帰るのもまた夕陽の作用だろうか。