若手おいさんの日記

よく食べ、よく飲み、マイペースで生きましょう。

201008_ブレンド酒なるもの

 やっぱりタイピングスタイルの方が気軽で良いという結論に達したので、キーボード入力に回帰することにした。気まぐれで手書きに戻ることもあるかもしれないが、そのときはそのとき。全くもって一貫性のない人間であるが、それも個性と受け止める優しさを請いたい。

 毎年10月1日は「日本酒の日」らしい。“酒”からさんずいを除くと“酉(とり)”が残り、これが十二支の10番目すなわち10月を意味すること、そして、酉の字の由来が壺を表す象形文字にあることから、そう定められたそうだ。私は日本酒好きを自負しているが、10月1日といえば「下半期の始まり」「天下一品に行くべし」くらいの認識しかなく、そんな素晴らしい日の存在を知ったのはごく最近のこと。知らないことがたくさんある。日本は広い。

 そんな「日本酒の日」を迎えるにあたり、日本酒を愛する全ての滋賀県民のために企画されたであろう商品を手に入れたのでご紹介したい。

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▲その名も、「ALL SHIGA 33蔵コラボ純米酒」。税込550円

 滋賀県酒造組合に加盟する全33の酒蔵それぞれで造られた酒を全てブレンドした液体がこの中に詰まっている。その製造過程に山川光男的な計算や準備はなく、ただひたすらに、シンプルに、各酒蔵が持ち寄った純米酒を1つの酒桶にぶっ込んだだけ。なんともわかりやすくて潔い。

 この取組は毎年恒例のものだが、こうして瓶詰めされて小売店で一般販売されるのは今年が初めて。例年は卸しのある飲食店でのみ口にすることができるそうだが、今年は家飲み需要の増加に合わせてこのスタイルがとられたそうだ。

 ちなみに、ブレンド作業は毎年各蔵持ち回りらしく、今年は「喜楽長」で知られる喜多酒造がその任に就いた。

 気になるその味わいだが・・・もう、笑っちゃうほどに「ぜーんぶ混ぜました!」というものだった(笑)。もちろん、ブレンド酒であることを知って飲んでいるからプラセボ効果も否定できないが、それにしたって、である。とにかく色んな酒の顔が見えた。スッキリしたやつ・重厚なやつ。甘いやつ・辛いやつ。主張の強いやつ・控え目なやつ。まるでプロ野球オールスターゲームを観た時のような、“We Are The World”のMVを見た時のような、そんな感覚。個性強めのプロフェッショナルが1ヶ所に集まって、それぞれがそれぞれの得意なパフォーマンスを繰り広げている、みたいな。日常とはかけ離れたお祭りの味。美味しいというよりも、とにかく面白い1本だった。

 来年はまた違った味だろうから、楽しみである。滋賀県内にお住まいの方は、近所の平和堂でGETできると思うので、ぜひネタで飲んでみてほしい。面白いから。