今日もまた寒い。昨日も寒かったが、陽射しがあっただけ幾分か和らいでいた。対して今日は厚い雲が空一面を覆い、太陽の存在は薄雲越しにぼんやりと感じられるだけだった上、風も断続的に吹いていたことから、体感気温は一段と低かった。
本来であれば、木津川を渡る近鉄特急たちを広角で鮮やかに捉えたかったのだが、あいにく今日はそういう天気だったから、撮影ポイント最寄駅到着後に予定を変更、車両メインで撮れそうな場所を道中で発見し、そこで構えることにした。
到着してしばらくすると、私の他にもう1名のカメラマンがいらっしゃった。「もうスナックカーが来ますよ」と声をかけてくださり、ふと新田辺駅の方に目をやると、前照灯を灯した近鉄カラーの特急列車が、まさにこちらへ向かって疾走しているところだった。
「伊勢志摩ライナー」と「しまかぜ」が撮れれば良いと考えていたが、引退間近のスナックカーに出会えるとは思っていなかったので、私にとってはサプライズだった。
後でわかったことだが、先ほど声をかけてくださった方もまた、“はてなブロガー”だった。京阪神地区で活動しておられるとのこと。本記事の最後にリンクを貼っているので、ぜひご覧いただきたい。
・・・さて、スナックカーはこの後京都まで走り、橿原神宮前行きの特急として折り返してくるので、それも狙うことにした。
向かって左側に掲げられた”吉野連絡“の看板が良い。デジタル化の大波が押し寄せる今の世の中で、ただ吉野行きの列車に接続していることを伝えるためだけの看板が別誂えされていること、また、それが人の手によって列車の前面に掲げられていることが儚く、魅力的に映る。
しかし残念ながら、“吉野連絡”の看板もまた、スナックカーの引退に伴い見納めになるだろう。
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