いつも鉄道の写真ばかりをUPしているが、たまには美しい琵琶湖の風景でも御覧に入れようと思う。
土曜日、湖西線は志賀駅で681系の団体臨時列車を撮影した後、それほど待たずにやって来た京都行きの上り普通列車に乗り込んだ。そのまま山科まで乗る予定だったが、蓬莱を出て左側の車窓に広がる琵琶湖の景色に心を打たれ、次の和邇で下車して下り列車で引き換えした。
蓬莱駅で下車したのはこの日が初めて。歩いて5分もすれば琵琶湖のほとりに出られる。岸をなぞるように舗装道路が通っており、そこから車で湖岸に乗り入れることができる場所が点在していた。そこはSUVに牽かせたモーターボートを進水させるためのスペースとして使われているようだった。ブルジョワの戯れである。
一通り撮り終えて満足したので駅に戻ろうとすると、先ほどのブルジョワスペースに 1台のトラクターがやって来た。近所で農業を営んでいると思しきおっちゃんが乗っている。水辺にバックで侵入すると、先ほどまで畑を耕すのに大活躍していたであろう土まみれのロータリーを水中に沈め、勢いよくバシャバシャとやりだした。なるほど、ブルジョワスペースにはそういう使い方もあったのか。ここが海ならば到底なし得ない芸当である。湖国の生活について、また1つ深きを知るところとなった。