モ161形を狙った日曜日のカットもこれが最後。我孫子道に向けてこまめに停まりながらきびきびと進んでいく。
とんでもなく古いレトロな電車と超低床で人に優しい最新電車が当たり前のように同居しているのが路面電車の魅力である。バリアフリー対応を考えるとこの状況をただ喜んでもいられないのは確かだが、一方で、人の営みを支えてきた古いテクノロジーを生きる歴史として目の当たりにすることで今と昔を照らし、今を獲得するまでに尽くされた先達の途方も無い努力とその原動力たる思いを想像することで、今自分の生きている世の中がいかに恵まれているかを実感することができる。
モ161形のようなレトロ電車を現役で走らせることの意義は、きっとそういう点にあるだろうと思う。