タイミングが良かった。
夕方から散髪に行くため、15時ごろには在宅の仕事を終える予定だった。そんな折、EF66型の27号機が東海道本線を単機で下ってくるとの情報を得た。財布とスマホだけを携えて出かけるはずが、カメラも一緒に連れて行くことになった。
EF66型は高速貨物輸送を目的として開発された電気機関車だが、私にとっては旅客機のイメージが強い。
小学3年生の冬。母親に連れられて初めてブルートレインに乗った。大分から東京までの寝台特急『富士』である。当然下関でも機関車交換を見学したが、私が初めてEF66型を見たのはこの時だった。
濃い青とクリームの落ち着いた塗り分け。流れるようなフォルム。どこまでも走っていきそうな、真っ直ぐとした顔立ち。一目で「速い」と子供にもわからせた。
童心をくすぐるカッコイイ鉄道車両が、未来にわたって続々と登場してくることを願ってやまない。