F5.6 1/1250 ISO-160
きっとあれは“平成の匂い”に違いない。
今朝は夜が明けぬうちからゴソゴソと起き出し、最寄駅を今日2番目に発つ上り列車に乗り込んだ。その後、米原と岐阜での乗り換えを経て高山本線へとやって来た。目的はもちろん、非電化区間を行く長編成のキハ85系である。
キハ85系が充当される特急「ひだ」の本数は段々と数を減らしているが、その中でも特に見応えがあるのは、名古屋発の5号と大阪発の25号が併結して走るこの便で、多客が見込まれる日には最大10両もの長い編成が組まれる。今日がまさにその日だった。
目的の列車が通過する2時間ほど前に着地最寄り駅に降り立った。改札を出て、目星をつけていた場所まで歩く。10両編成＆晴れ＆日曜日の3要素が重なっていたので先客がいるかと思いきや、幸いにも一番乗りを果たすことができた。
やがてその時となる。列車は轟音を立ててあっという間に過ぎ去る。漂うディーゼルの残り香に懐かしさを覚えた。
