新線開業の恩恵を受けることになった。
昨日から今日にかけて、東急東横線沿線で仕事の用事があった。ボーっとしている私は、東京で暮らしていた約10年前の常識に倣って品川までの新幹線を予約していた。そのまま改札を通り目的の列車に乗り込んだが、この期に及んでようやく、今春至便となった新横浜駅の存在を思い出し、せっかくならそのルートを使ってみようと思い立ち、あと1駅の権利を捨てて東急新横浜線に乗り換えた。
調べてみると、あくまで今回の私の場合だが、品川から山手線で渋谷に出てから東横線に乗り換えた場合に比べ、所要時間はおよそ半分で済むことがわかった。東急・相鉄の新横浜乗り入れが人々の動流に与えた影響の大きさを窺い知った。
しかしそれよりも驚いたのは、東横線で10両ワンマン運転が実現されていたことだ。
旧国鉄が機関士・機関助士・車掌の少なくとも3人で列車を運行していたのが当たり前だった過去に照らせば、鉄道の安全運行を担保することができるまでに技術は進歩してきたと言える。
このカットはそのお陰で撮ることができた。スーツに身を包み、真っ黒なコンデジを最後部の運転席に向かって構える三十路過ぎのおじさんがよほどストレンジャーだったのか、私の前に座る先輩おじさんは、怪訝そうな表情で時折私をチラ見していた。旅の恥はかき捨て。