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日曜日のカット。
北陸線から新快速で帰路に就いた。西を向く車窓には、傾いた太陽が放つ眩しい夕方光線が射し込んでいる。
彦根停車中に近江鉄道のホームに目を遣る。自分の乗る列車がある駅に到着した時、その駅に複数路線が乗り入れていたならば、他のホームに一体どんな車両が停まっているかを確認するという挙動が脊髄反射として起こる。これは全ての鉄道ファンの脳にプリセットされているプログラムに依るものとご承知おきいただきたい。
果たして、赤電が停まっていた。これから米原行きとして出ていくらしい。
その折り返しが彦根に戻って来る頃には、きっと暖かい光が街を染めるに違いない。よし、ちょっと寄り道して1本後の列車で帰ろう･･･と思い立った時にはもう、列車は加速を始めていた。
しかし諦めるのはまだ早い。次の能登川で下車して10分後にやって来る上りの新快速に乗れば間に合いそうなことがわかった。能登川着。一度出場して改札横の小さなセブンイレブンKioskの品揃えをチェックした後、上りホームに向かった。
彦根着。目的の場所までは歩いて5分ほど。夕陽を浴びた赤電が坂道を下ってきた。
