F5.6 1/640 ISO-100
銀色ステンレスの無塗装というのは全人類が大好きなジャンルであって、南海電車の最古参である6000系がその姿を纏ったとあれば、鉄道ファンとして挨拶をしておかないわけにはいかない。
今日はちょうど夕方から大阪で用事があったので、リュックサックに望遠レンズ付きのカメラを忍ばせて出かけた。やって来たのは新今宮駅。ホームは同じ目的を持った同好の志らで賑わっていた。しかしこの駅でカメラを構えるには勇気が必要で、と言うのは、新今宮駅は南海本線と南海高野線の上下列車が入り乱れている場所なので、目論見通りに目的の列車が撮れるかどうかはわからないからだ。
こういう場合は、撮れたらラッキーくらいの気持ちで構えておいて心に余裕を持つことが肝要である。果たしてその時となり、機能美に溢れる6000系電車の暖かなヘッドライトが遠くに見えた。
誕生から六十余年。その雄姿を依然として目にすることができるのは大変幸せなことである。
