PENTAX KP + smc PENTAX-A ZOOM 70-210mm F4
F5.6 1/640 ISO-160
朝起きて窓から外に目をやると、空一面には厚い雲が立ち込めている。そして寒い。せっかくの休日でも天気が悪いと気分は乗らないものだが、今日は少し違った。なぜだかワクワクするのだった。
空の表情はまさに冬のそれで、いつ雪が降りだしてもおかしくない、という感じだった。冬らしかった。曇り空でも気持ちが明るかったのは、きっとその“らしさ”が輝いていたからだと思う。今日はただの曇天ではない。一面の雪景色や透き通るような冷たい空気といった非日常的な情景と感覚が自然と思い起こされる、素晴らしい曇天であることを直感した。
色々書いたが、つまるところ、雪景色の中を走る列車が撮れるかもしれないという可能性が楽しみとない小さな胸を膨らませただけである。
電車に乗り込み一路米原方面を目指した。しかし、河瀬あたりまで来ても白い景色は見当たらず、そればかりか小雨まで降ってきたため、急遽京都方面へと引き返すことにした。草津辺りまで戻ってくると青空も見え始め、このあたりか、というところで電車を降り、適当な場所を見つけてカメラを構える。待ち時間こそ撮り鉄の醍醐味だが、今日ばかりは寒かった。
