昨日、瀬田川で5087レを撮影した私は、上り新快速に乗り込んで北を目指した。降り立ったのは北陸本線の田村駅。ここから歩いて行ける距離にある田村山は、湖北の北陸本線を美しく俯瞰することのできる撮影地として知られており、特に田んぼに水が張られる時期になると、沈みゆく夕陽とその光を反射する琵琶湖と水田の織りなす雄大な景色を求めて、多くのカメラマンで賑わうらしい。
ぜひ私もそのような景色を拝んでみたいが、今日はいずれやって来るその日に備え、下見をしておこうと考えた次第である。
田村駅の改札を抜け東側へと歩みを進める。この辺りは稲作地帯だが、二毛作として麦の栽培が行われている。道中、たくさんの麦畑を見ることができた。穂はまだ青々としていたが、これから徐々に色づき、やがて香ばしい麦秋を迎える。
そしてやって来た田村山の山頂。奥に琵琶湖を望み、その手前の麦畑(じきに水田となる)を北陸本線の線路が貫く。遠目で少しわかりにくいが、米原方面へ向かう223系と金沢行きの特急「しらさぎ」とがすれ違っている場面である。
あと1ヶ月もすれば、眼下の緑と茶色はすべて水になるのだろう。再訪を誓った。