PENTAX KP + smc PENTAX-DA 50mm F1.8
F5.6 1/1000 ISO-100
このGWはCOVID-19や生憎の空模様のせいで、もはや働いた方が賢明ではなかろうかとさえ思えるが、年5日の有給休暇を取得するという労働者の義務を果たすべく、今日を休みとして雇用主のコンプライアンス遵守に貢献することにしていた。
実は、今月中にピックアップしなければならない荷物が尼崎にあって、今日というギリギリのとこでこの用事を片付けようと考えていた。連休中も今日に限っては天気が良いようだから、昨夜、面白い列車を求めて情報収集をしていると、網干訓練が設定されるらしいことを知った。
網干訓練は、文字通り乗務員の訓練のために設定されている列車で、DD51型ディーゼル機関車と12系客車からなる編成が、日中に宮原～網干を1往復するものである。もちろん乗客はいないが、その外形は往年の客車列車さながらであることから、鉄道写真を趣味とする者たちからの人気は高い。
この列車が尼崎を通過する時刻と、私が荷物をピックアップすべき時刻が偶然にも近かったので、本来は手ぶらで出かけるはずだったところ、急遽カメラバッグ携えて行くことにした。
そういうわけで、JR東西線の加島駅からほど近い陸橋を訪れた。ここは鉄道ファンの間でよく知られた撮影スポットであり、今日のように珍しい列車が走る時になると賑わいを見せる。今日は最終的に10名弱のカメラマンが集まったが、ここは構図の自由度が高いこともあり、各々が思い思いの場所に散らばって撮影していた。太陽に逆らう方向を向いてしまうことにはなるが、初夏の青とその眩しさが表現できれば良いだろう。
やがてその時になり、カーブの向こうに赤いDD51とヘッドライトが見えた。後ろに連なっているのは紛れもなく青い12系である。子供の頃によく見ていた久大本線の客レを彷彿とさせ、とても懐かしい気持ちになった。
