去る9月15日、ドクターイエローを撮った時の別カット。
本番までの試し撮りでは様々な列車を撮ることになるが、稀に、思いがけず珍しい列車に遭遇することがある。東海道新幹線でいえば、このJ0編成がそれにあたる。
一見すると何の変哲もないN700Sだが、フロントガラス上部に印された文字から、この編成がJ0編成であることがわかる。J0編成はN700Sの“確認試験車”という名目で造られ、これまで乗客を乗せた営業運転に就いたことはない。したがって、こうして本線を走行する際はもれなく回送・試運転の扱いとなり、東海道新幹線の列車走行位置にも現れないから、予め狙いを定めて撮るというのは難しい。
N700Sのデビューから2年が経ち、すでに20を超える編成が東西を駆け巡っているが、J0編成は将来のために今日も試験走行に没頭する。
時の最先端技術は、こうして地道に積み重ねられた努力の結晶であることがよくわかる。近頃勉強をサボっている自分に活を入れられた思いがした。