若手おいさんの日記

よく食べ、よく飲み、マイペースで生きましょう。

210205_関西本線でDD51凸を撮る

 DD51の魅力を私に教えてくれたのは、高校生の時にその存在を知った“岡見貨物”だった。早朝の美祢線重連で力強く走る姿は、オシャレ感強めのJR九州で育った私に温故知新的な新鮮さを覚えさせた。

 当時はさすがに足が無かったので、ついに岡見貨物撮影の夢が叶うことはなかったが、赤ホキを連ねて走る美祢線石灰石列車を2回ほど撮りに行ったことがある。これも今は亡き「ドリームにちりん」に乗って、夜も明けぬうちから出かけたものだった。

 そのうち、美祢線石灰石列車もトラック輸送に転換されて廃止となり、気づけばDD51の担当する貨物列車は関西本線に残るのみとなった。

 ところで、DD51は今でこそ持て囃されているが、この機関車は旧国鉄無煙化を推し進めた張本人であり、SL写真を趣味としていた先達からは最も憎まれている車両である。今日現地でお目にかかった方もまた、そう仰っていた。

 来月に迫ったダイヤ改正で、DD51は貨物列車の任から退くと聞いた。無骨な凸が第一線で活躍する姿を是非撮りたいと思い、人の少ない平日の今日、たまたま入った休みを活用して、その姿を見てきた。

 私が降り立ったのはJR朝日駅。ここから15分ほど歩いたところに、一度訪れてみたいと思っていた「関谷踏切」がある。上下線がほどよく離れており、見通し良好、緩やかな勾配と緩やかなカーブが1つのアングルに共存する、線形の変化に富むポイントだ。

 今回のターゲットは6079レ。正午前に稲沢を出て四日市に至る列車で、空の石油輸送用タキを連ねてやって来るはずだ。

 もちろん、多くのファンが本命とする夕方の8075レを蟹江踏切で迎える案も検討したが、
 ・あくまでフォーカスしたいのはDD51
 ・愛知県は緊急事態宣言下にある
・・・という事情に鑑み、木曽川は渡らないという判断をした。そういうわけで、愛知県内でなければ太陽光の下で撮れない8075レはパスすることにした。

 かくして私は、通過の3時間前に現地入りした。前パンで調子を狂わせる313系のワンマン列車で練習しながら、その時を待つ。

 13:15ごろ。踏切が鳴り始めた。遠くにオレンジを帯びた前照灯が見え、目的の列車はゆっくりとやって来た。

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PENTAX KP + smc PENTAX 67 300mm F4

F5.6 1/640 ISO-100

 帰宅してPCで写真を現像していると、妻がこの写真を見て「クリスマスみたい」と言っていた。なるほど、なんか既視感のある馴染み深い色合いだと思ったら、それか。